
アダム徳永氏のスローセックスについて
タントリカの施術はアダム徳永氏の性的哲学・メソッドに大きく影響を受けています。実は私もアダム徳永氏と同じような考えを元々持っていて、女性性の解放を目指していました。アダム徳永氏がやっていたセックススクールを私も作ろうと考えていたのです。でももうすでにやっている人がいるのであれば、私は私なりのやり方でやっていこうと思いました。アダム徳永氏も元々オイルトリートメントの施術をしていたセラピストですので、同じような結論に至るのも自然なことなのでしょう。ただセックスをマニュアル化してしまうと、相手のことを見て感じとる感性をおろそかにして概念を優先させてしまうのではないかという懸念を持っています。プロにとって必要な技術ではありますが、一般の方は、相手の気持ちを感じ取る感受性を高めることのほうが大切に思えます。
アダム徳永氏が提唱する「スローセックス」は、性行為を単なる肉体的快楽の手段としてではなく、深い愛情や精神的なつながりを育むものとして位置づけた独自の性的哲学・メソッドです。この概念は、速さや激しさに重きを置く従来の性行為とは異なり、ゆっくりとしたペースと、繊細な感覚を重視する点が特徴です。
以下に、「スローセックス」の具体的な特徴や理念について解説します。
1. 目的は愛と精神的なつながり
- スローセックスでは、オーガズムや性欲の発散が最終目的ではなく、相手と心身ともに深くつながることが重視されます。
- 性行為を通じて、相互の愛情や信頼、安心感を育むことが目指されています。
2. ゆっくりと丁寧なアプローチ
- スローセックスは、「ゆっくりとした動き」と「深い呼吸」を大切にします。
- 行為自体を急がず、前戯やアイコンタクト、肌と肌の触れ合いに多くの時間を割くことで、感覚が研ぎ澄まされ、より深い満足感が得られるとされています。
3. マインドフルネスの要素
- アダム徳永氏は、性行為において「今この瞬間」に意識を集中させるマインドフルネスの重要性を強調しています。
- パートナーの感覚や反応を感じ取りながら、自分の呼吸、触れる感覚、エネルギーの流れに意識を向けることが推奨されています。
4. 全身を使った愛撫
- スローセックスでは、性器だけでなく全身を敏感な感覚の領域として扱います。手や唇、指先などを使って、耳、首筋、背中、足など、身体全体を愛撫することで感覚が開かれていきます。
5. 「ハート」と「チャクラ」を重視
- アダム徳永氏のメソッドには、スピリチュアルな要素も含まれており、性行為をエネルギー交換の場として捉えています。
- 「ハートチャクラ」や「性エネルギー」を活性化させ、性行為をエネルギー的なつながりの深化の手段としています。
6. ノンゴールオーリエンテッドな性行為
- スローセックスでは、オーガズム(絶頂)に到達することを急がず、むしろその過程を楽しむことが重視されます。行為の目的を快楽だけに限定せず、ゆっくりとしたペースで愛と絆を深めていきます。
背景と広がり
アダム徳永氏がこの概念を提唱するに至った背景には、現代社会の「性急な性行為」や、「肉体的快楽の追求」への疑問があります。彼は、男女間の性行為が本来持っている深い癒しやスピリチュアルな可能性を取り戻すことを目指し、スローセックスを普及させてきました。
このメソッドは、カップルの関係性を改善する手段としても支持されており、特に長い付き合いの中で性のマンネリ化に悩む人々や、性的トラウマを抱えた人々にとっても有益だとされています。
タントラとの共通点
私の関心領域であるタントラとも、いくつかの共通点があります。
例えば、「エネルギーの循環」「性行為における精神的な気づき」「ノンゴールオーリエンテッドなアプローチ」などが似ています。ただし、タントラが古代インドの哲学に根ざした包括的な教えであるのに対し、スローセックスはより具体的な現代的メソッドに焦点を当てています。
アダム徳永氏のスローセックスの価値観、テクニックをどのように施術に取り入れているのかをブログに書きましたので、参考にしてください。